燃料電池用メタノールの燃料カートリッジが国際民間航空機関(ICAO)の審議を賛成多数で通過したもようだ。あとは国際航空運送協会(IATA)での議論が予定通り進めば,2007年1月1日から航空機への持ち込みが可能となり,航空機内でダイレクト・メタノール型燃料電池(DMFC)やメタノール改質型燃料電池を使用できることとなる。

 現在,ICAOはカナダのモントリオールで,携帯機器向け燃料電池の燃料カートリッジの航空機への持ち込みについて審議を行っている。メタノールとギ酸,液化ガス(ブタン),水素吸蔵材料,ボロハイドライドが対象で,現地の10月26日には,メタノール以外にもギ酸や液化ガス(ブタン)が審議を通過したもよう。水素吸蔵材料とボロハイドライドについては現地の10月27日に審議を持ち越した。機内に持ち込める燃料カートリッジの種類や持ち込み本数の制限などの最終的な結果は,現地の10月27日夕方(日本時間の10月28日の朝)までに確定する予定。

 メタノールの燃料カートリッジの審議については,2004年12月に国際連合の危険物小委員会で承認され,この4月からICAOでの認可に向け議論が始まっていた(関連記事1関連記事2)。