米Texas Instruments Inc.(TI社)の2005年第3四半期(2005年7月~9月)の売上高は過去最高の35億9000万米ドルとなった(発表資料)。直前の四半期から11%,前年同期から10%の伸びを示している。牽引役となったのは半導体事業である。DSPやアナログICの需要が全般に好調で,半導体事業の売上高は対前期比,対前年同期比ともに13%増となった。

 営業利益は対前年同期比24%増の8億1500万米ドル。この成長率は,売り上げの増加分を受けただけでなく,利益率の上昇にもよる。TI社の営業利益率は前年同期から2.5ポイント上昇し,22.7%となった。president and CEOのRich Templeton氏は,「半導体の在庫が減って,過去最高の粗利益率,営業利益率,営業キャッシュフローを達成できた」と話す。


2003年第1四半期~2005年第3四半期における売上高と営業利益の推移(単位=百万米ドル)

 半導体事業の売上高は,対前年同期比13%増の31億3500万米ドルだった。アナログICの売上高は,高付加価値品や携帯電話機向けなどの堅調な需要により前年同期を11%上回った。DSPの売上高も主に携帯電話機市場での需要増により前年同期から20%伸長した。

 2005年第4四半期の売上高は,前年同期の31億5300万米ドルに対して,34億2500万米ドル~37億1500万米ドルを見込んでいる。このうち半導体事業の売上高は30億7500万米ドル~33億2500万米ドル程度になる見込みだ。1株当たり利益は前年同期の0.28米ドルに対して0.36~0.40米ドルになる見通し。従業員へのストック・オプション付与に伴う費用の影響を1株当たり約0.03米ドル,織り込んでいる。

■海外企業の最新の決算はこちらからご覧いただけます。