日本製紙は読売新聞社と共同で,光触媒の酸化チタンをコーティングした新聞用紙「光触媒新聞用紙」を開発した。太陽などの光(紫外線)が当たるところに置いておくだけで,臭気成分を分解し空気を浄化する。従って特に光の当たる場所に設置する広告やポスター,カレンダーといった用途に向く。光触媒技術の新聞用紙への応用は世界で初めて。

 光触媒新聞用紙の特徴は次の3点になる。第一は,優れた空気清浄効果。タバコや汗,ペットのにおいなどさまざまな生活臭を分解する。第二は,優れた印刷適性。オフセット輪転印刷機による高速印刷に対応した上,インキの着肉性も良好で美しい仕上がりを実現する。そして第三が,優れた耐久性。従来の技術では光触媒反応により紙自体の品質が低下していたが,独自の技術で紙の劣化を低減することに成功した。