米連邦司法省(Department of Justice)は,韓国Samsung Electronics Co., Ltd.がDRAMの国際的な価格カルテルに参加したことを認め,司法省に対して3億米ドルの罰金を支払うことに同意したと発表した(発表資料その1Samsung社の発表資料)。3億米ドルの罰金は,米独禁法違反史上で2番目に高い数字。このDRAM価格カルテルは, 1999年~2002年に,DRAMメーカー数社の間で設けられたとされる。Samsung社は同社の有罪に関する答弁書をサンフランシスコ連邦地方裁判所に申請した。Samsung社は「我々はこの件の解決を重要視している。今回の和解はSamsung社の現在もしくは未来の業務には一切影響しない」とコメントしている。

 このDRAM価格カルテルによって影響を受けた企業は,米Apple Computer, Inc.や米Compaq Computer Corp.(旧名),米Dell Inc.,米Gateway Inc.,米Hewlett-Packard Co.,米IBM Corp.となる。同じ件で,既に韓国Hynix Semiconductor Inc.が2005年4月に1億8500万米ドルの罰金の支払いに同意しているほか(発表資料その2),ドイツInfineon Technologies AG(Infineon社)も2004年9月に1億6000万米ドルの罰金を支払うことを明らかにしている(発表資料その3)。さらにInfineon社の社員4人と,米Micron Technology Inc.の社員1人が刑事罰を受けている。