体積を1/4に小型化した手のひら静脈認証センサを接続したパソコン
体積を1/4に小型化した手のひら静脈認証センサを接続したパソコン
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 富士通は,同社現行品を大幅に小型化した手のひら静脈認証センサを出展している。手のひら静脈認証センサは,手のひらに近赤外線を照射し,その際に網目のように現れる静脈パターンを読み取る。読み取ったパターンは本人認証に利用する。非接触なうえ,指紋認証に比べて認証精度が大幅に高い。東京三菱銀行など複数の銀行がATM端末などに採用したことで,注目が集まっている。
 今回出展したセンサの寸法は,横3cm×縦3cm×厚さ2.7cm。現行品の横7cm×縦7cm×厚さ2.7cmに比べ体積を1/4に小型化した。搭載するLSIの集積度向上と,より広角に対応できるレンズの採用が,小型化のポイントという。
 富士通は2006年春の製品化を目指す。銀行のATM端末などシステム向けの販売のほか,USB経由でパソコンに接続する認証装置も発売する。パソコン向け認証装置の場合,価格は現行品の7万4000円に対し,3万円強と大幅に安くなる見通しという。