モバイル・コンテンツの開発・販売を手掛ける米BBMF Corp.は,日本に経営資源を集約する。同社は2004年4月に米国ネバダ州に設立,NASDAQに上場したが,「携帯電話機向けゲームなら日本市場が盛ん」との見解から,日本市場への進出を目指して日本のゲーム開発会社などとの提携や協力を進めてきた。同年9月にはゲーム開発大手のアトラスのモバイル事業部門を買収。同年10月,日本法人のビービーエムエフを設立し,本社機能を日本へ移管,2005年7月にはNASDAQに上場廃止を申請している。また,2005年9月7日,日興アントファクトリーから30億円の出資を受けることになった。

 ビービーエムエフは現在,「女神転生」などのプレイステーション用ソフトウエアのモバイル版や,ムーミン,ピーターラビットといったキャラクターものの待受け画面などを日本の携帯電話機向けに配信している。中国の制作スタジオにエンジニア200人を抱え,海外20カ国への配信チャネルを確保しているといい,今後は日本のキャラクターやゲームを世界向けにも配信していく計画だ。今後1年以内に10社程度のゲーム開発会社やコンテンツ・プロバイダ,ライセンス・ホルダとの提携を視野に入れ,企業規模と収益の拡大を図る。