三菱ガス化学は,ポリカーボネート(PC)シート・フィルム事業を強化するため,同社大阪工場と,生産子会社の富士化成(本社埼玉県所沢市)を2005年10月1日に統合する,と発表した。新会社名は,MGCフィルシート(本社埼玉県所沢市)。

 2004年度の国内におけるPCシート・フィルムの生産量は,約5万7000t。そのうち,三菱ガス化学の生産量は約20%を占める。特に,フラット・パネル・ディスプレイなど高付加価値製品向けの需要が伸びており,今後も市場が成長するとみられることから,統合を決めた。新会社は,さらに高付加価値製品を開発し,他社製品との差別化を図る。

 大阪工場と富士化成の売り上げ高の合計は,現在約120億円。事業強化によって,2008年度は200億円まで引き上げる計画だ。製品の販売とサービスは,従来どおり三菱エンジニアリングプラスチックスが担当する。