米国のビデオ・ソフト販売/レンタル事業者が参加する業界団体のVideo Software Dealers Association(VSDA)は,次世代光ディスクの規格争いについて声明を出した(発表資料)。この中で,VSDAのPresidentを務めるBo Andersen氏は,現在「Blu-ray Disc」規格と「HD DVD」規格に分かれて争う両陣営に妥協を呼びかけ,規格統一の実現を促した。「規格争いは消費者の混乱をもたらす上,2つの規格を許容しなければならないという消費者に不本意な結果をもたらす」(同氏)。

 この呼びかけは,2005年7月25日~28日まで米国ラスベガスで開催されている「VSDA's Home Entertainment 2005」で行われたもの。Andersen氏は第16代米国大統領であるAbraham LincolnがGettysburgで行った演説の言い回しを使いながら,南北に分かれた陣営をBlu-ray Disc陣営とHD DVD陣営になぞらえて,ビデオ・ソフトの流通業者が規格の統一規格を望んでいることを訴えた。

次世代パッケージ媒体の基準を策定

 この呼びかけに関連してVSDAは,業界の見解としてまとめた次世代光ディスクのパッケージ媒体の基準「Baseline Criteria for High Definition DVD Format」を発表した。文書では統一規格を支持することが明記されているだけでなく,消費者や流通業者が扱いやすい次世代光ディスクの特徴や寸法,パッケージ,マーケティング材料などについての主張がなされている。