TDKは,英Invensys plcから電源製品の開発,製造,販売を主事業とするLambda powerグループを買収する(発表資料)。買収金額は約2億3500万米ドル(約260億円)。買収手続きは2005年第2四半期(2005年7~9月)中に完了する見込み。

 Lambda powerグループは米国,カナダ,英国,ドイツ,フランス,イタリア,スウェーデンなど世界13カ国に開発,製造,販売拠点を擁している。さらに,日本の拠点であるデンセイ・ラムダの下には,イスラエル,中国,マレーシア,シンガポール,タイにそれぞれ子会社を置く。今回の買収契約により,TDKグループは,Lambda powerグループを構成する各企業のうち,北米および欧州に拠点を置く会社については100%の株式を,また,デンセイ・ラムダについては約58%の株式を間接的に所有することになる。

 TDKは,今回の買収の目的について,電源の専業メーカーならではの技術力や販売・マーケティング力を持つLambda powerグループ各社と,フェライトなどの素材技術を基礎として電源事業を展開するTDKの強みを融合し,電源事業における事業基盤を強固なものにすることと説明する。特に,Lambda powerグループが市場シェア1位を占める産業機器向け電源の事業拡大を狙う。TDKの現時点での電源事業の売上規模は年間に300億円強。Lambda powerグループの売上規模は4億3700万米ドル(約480億円)である。

電源市場の世界シェア(出典:Micro-Tech Consultants 2003)