「簡単ケータイ W32K」
 KDDIと沖縄セルラーは,「CDMA 1X WIN」シリーズの新製品として,操作性の向上を図った京セラ製の携帯電話機「簡単ケータイ W32K」を2005年6月下旬に発売する(発表資料)。ターゲットは50代~60代で,「シルバー層ではなくエルダー層」(同社広報)という。「操作は簡単である必要があり,かつ,まだまだ現役意識の強い世代なので,カメラ機能やメール機能も必要」(同)と考えて開発されたのが今回の製品。同社がこうした中高年層にターゲットを定めた製品を発売するのは,今回が初めてという。

 操作を簡単にするための主な工夫は2点。1つは,よくかける相手先の電話番号を3件まで登録できる3つの「ワンタッチボタン」を液晶パネルのすぐ下に配したこと。このボタンを長押しするだけでそのまま発信できる。もう1つは,文字が大きいこと。ディスプレイに表示する文字を最大44ドットまで拡大できる,ボタンに記される数字を太字にするなど,視認性を高めた。2.2インチ型240×320ドットの液晶パネルを採用している。

 今回の製品には,131万画素のカメラを搭載している。カメラ・ボタンを押すだけで起動し,「簡単に」撮影できることが特徴だ。家族や友人など,あらかじめ設定した送信先にワンタッチで写真を送信できる「撮速(さっそく)メール」機能も盛り込んだ。カメラの画素数も,「エルダー層向け」というコンセプトに基づいて選ばれている。「200万や300万は必要ないけれど,30万やそこらでは満足してもらえないとみて」(同社広報)メガピクセルを選んだ。「着うたフル」には対応しないなど,若者向けとみられる機能を削って,価格を1万円台前半(市場推定価格)に抑えた。