インディーズ系音楽配信システム「Indy」のユーザー・インタフェース。右下の星マークの数を選択して,ダウンロードした音楽をユーザーが評価する
インディーズ系音楽配信システム「Indy」のユーザー・インタフェース。右下の星マークの数を選択して,ダウンロードした音楽をユーザーが評価する
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 英ChangeTv, Inc.は,インディーズ系音楽を検索するためのピア・ツー・ピア(P2P)配信システム「Indy」を公開した(Webサイト)。同社のCTOは,以前話題になった完全匿名のP2P情報交換システム「Freenet」の開発者Ian Clarke氏。同氏は「現在はパソコン向けだが,今後は,携帯端末向けや映像を扱う製品も開発する予定」という。この際に同氏は,「著作権に問題のある音楽の配信は行わない」と強調する。

 現在公開されているのは「Windows」向けソフトウエアで,バージョンは0.1,無料で提供している。Indyは,ChangeTv社が開発したP2Pソフトウエア「Dijjer」の上で動き,協調フィルタリングのため中央サーバで運用する「COllaborative Filtering Engine」と連携して動作する。対応する楽曲のファイル形式はMP3だけだ。

 Indyは,効率よく情報の取得をするための一手法である「協調フィルタリング機能」を採用する。つまり,音楽の内容を評価してそれを好むと思われるグループにだけ情報を提供する(図1)。これを実現するのが,とてもシンプルなユーザー・インタフェースである。ユーザーが再生ボタンを押すと,ある楽曲ファイルをダウンロードして再生する。ユーザーがその楽曲の評価を送り返すと,その評価に応じてユーザーの好みそうな楽曲をダウンロードして再生する。ユーザーにとってみると,自分のお好みの楽曲が続けて流れてくるわけで,自分専用のラジオ局を持つようなイメージだ。「我々の目的は,ユーザーが簡単に自分の好みのインディーズ系音楽を見つけられるようにすることだ。一部のP2Pソフトウエアのように,大手レコード会社の音楽を流すことはない」(Clarke氏)。

 Clarke氏は,ChangeTv社のビジネス・モデルについて「Googleに似ているところがある」とだけ語っている。