Samsung社全体の営業利益と純利益の推移(単位:兆ウォン)

液晶パネルの出荷数量は直前期からも増加している。
 韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.は,2005年第1四半期(2005年1~3月)の売上高が対前年同期比4%減の13兆8100億ウォンだったと発表した(PDF形式の発表資料)。営業利益は同46%減の2兆1500億ウォン,純利益は同52%減の1兆5000億ウォンと,大幅な減益となった。半導体部門で9%の増収となったほかは全部門で減収減益となった。

 半導体部門はシステムLSI事業の売上げが前年同期から17%落ち込んだものの,メモリ事業の売上高が12%増加し,全体として対前年同期比で9%の増収となった。システムLSI事業の不振について同社は「季節動向としての需要減と価格競争の激化による」としている。営業利益は22%減となった。

価格下落の激しい液晶部門は97%の減益


 液晶部門は,出荷数量は対前年同期比で20%以上の伸びを見せたにもかかわらず,前年同期に対して20%の減収,97%の営業減益となった。ノート・パソコン用14.1インチ型液晶パネルやテレビ用の32インチ型液晶パネルで直前の四半期に対して10%を超える価格の下落があった。

 通信部門は前年同期に対して0.3%の減収,33%の営業減益である。携帯電話機の出荷数量は2450万台で,直前の四半期から16%増加した。米国を除く全地域で出荷数量の拡大が続いている。韓国国内では番号ポータビリティ制が整ったことで市場シェアを直前期の46%から48%へ拡大した。ただし,国内の平均販売単価は直前期から14%近く下落している。

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