開発用ボード。中央のチップが無線LAN用IC。
開発用ボード。中央のチップが無線LAN用IC。
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 オランダRoyal Philips Electronics社は,携帯電話機への搭載に向けた低消費電力の無線LAN用ICを開発した(発表資料)。名称は「BGW211」。
2.4GHz帯を利用する無線LAN方式「IEEE802.11b/g」に準拠する。待機時の消費電力を2mWと低減した。無線LAN内蔵型の携帯電話機を開発するメーカーに向ける。

 MAC制御回路,ベースバンド処理回路,RFトランシーバ回路を集積するほか,パッケージ内にパワー・アンプや低雑音アンプなどを組み込んだ。IEEE802.11gモードの平均の消費電力は,受信時が400mW,送信時が600mW。既に特定顧客へのサンプル出荷を開始している。

 UMA(Unlicensed Mobile Access)と呼ぶ,無線LAN内蔵携帯電話機に向けたソフトウエア仕様に対応する。携帯電話網と無線LANへの接続の切り替えをシームレスに行うためのソフトウエアや,セキュリティ用ソフトウエアなどを含むとしている。