左がRosedaleを実装したボード。右のノート・パソコンはデモ用
左がRosedaleを実装したボード。右のノート・パソコンはデモ用
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Rosedaleを実装した評価用ボード。無線回路は別のボードを上に設ける形で実装してある
Rosedaleを実装した評価用ボード。無線回路は別のボードを上に設ける形で実装してある
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 米Intel Corp.は,「IDF(Intel Developer Forum)」において,広域無線アクセス規格「WiMAX」の無線データ通信を実演した。Intel社は昨年9月のIDFで,WiMAX向けのベースバンドLSI「Rosedale(開発コード名)」を見せていたが,実際に動作を実演するのは今回が初めて。同社はWiMAXの送受信機能を,2006年ころを目標にノート・パソコン向けプラットフォーム「Centrino」に組み込んでいく計画で,既にフィールドでの伝送実験を開始しているという。

 同社Mobility GroupのGeneral ManagerであるSean M.Maloney氏の基調講演で見せたもの。3.5GHz帯の周波数を使い,音声などを伝送した。同帯域は免許が必要な帯域のため,「一時的に免許を取得して実演している」(Mobility Groupの担当者)という。

 WiMAXは,OFDM技術を使って半径数kmの範囲のユーザーに最大70Mビット/秒程度の無線データ通信を実現できる規格。Rosedaleはこのうち,IEEE802.16‐2004に準拠したMAC処理回路およびOFDM復調回路を備えるベースバンドLSI。10Mビット/秒および100Mビット/秒のEthernet,TDMインタフェース,セキュリティ・コントローラなども集積する。RF回路には,他社のRFトランシーバICを利用しているが,メーカー名は明らかにしていない。

 Intel社は先日開催したサンダンス国際映画祭で,WiMAXを使った映画コンテンツのストリーミングを実演したという。その際のデータ伝送速度は22Mビット/秒だったとしている。