ドイツInfineon Technologies AG,韓国Samsung Electronics Co., Ltd.,米Trolltech社,米Emuzed Inc.の4社は,UMTS方式とEDGE方式に両対応した携帯電話機向けのリファレンス・デザインを発表した(発表資料)。2005年2月14日~17日にフランスCannes市で開催される「3GSM World Congress 2005」でデモを行う。

 第3世代移動体通信システムであるUMTS方式と,GSMをベースにデータ通信の高速化を図ったEDGE方式に両対応したリファレンス・デザインは世界で初めてという。リファレンス・デザインのハードウエアはSamsung社のアプリケーション・プロセサ「S3C24A0」と同社のカメラ・モジュール,Infineon社のUMTS/EDGEモデムなどから成る。ソフトウエアはLinux上で動作する。カーネルはSamsung社が最適化したもので,UMTS/EDGE両対応のプロトコル・スタックはInfineon社のもの。Emuzed社はビデオおよびオーディオ関連のアプリケーション・ソフトウエアを提供する。

 また,オランダRoyal Philips Electronics社も3GSMに合わせて,UMTS/EDGE両対応の携帯電話機に向けたチップセットとソフトウエアを発表している(発表資料)。チップセットはUMTS,EDGEそれぞれに向けたベースバンドLSIやそれぞれ方式のRF ICを1パッケージに収めたSiP(system in package),パワー・アンプICなどから成る。3GSMの会場ではデモも行う。