700iシリーズを発表するNTTドコモの永田氏
700iシリーズを発表するNTTドコモの永田氏
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 NTTドコモが2005年2月2日に発表したFOMA端末の新機種「700iシリーズ」。従来のFOMA端末とmova端末(「20xシリーズ」「50xシリーズ」)では応えられない,「大容量のファイルを送受信したりテレビ電話機能を使いたいが,端末購入のための費用はできるだけ抑えたい」というユーザー層に向けた機種である。価格はオープンだが,店頭での販売価格はmova端末並みを見込んでいる。

 今回明らかにしたのは,「F700i(富士通製)」「N700i(NEC製)」「P700i(パナソニック モバイルコミュニケーションズ製)」「SH700i(シャープ製)」の4機種である。2月10日に発売されるF700iを皮切りに,順次登場する予定だ。

 700iシリーズは,これまで同社が決算などの席で公言していたように,既存の「900iシリーズ」に比べて機能を絞ることで開発コストを抑えた。NTTドコモが端末メーカーから購入する際の調達コストは,900iに比べて1万円ほど安くした。主なコスト抑制要因は「開発コスト,カメラ,メモリ」だという。比率は明らかにしていないが,このうち最も多くを占めるのが開発コストだとする。700iシリーズは,「901iシリーズのプラットフォームをそのまま使っている」(NTTドコモ プロダクト&サービス本部 プロダクト部長の永田清人氏)。つまり,OSやLSIなどの基本的な構成要素は,2004年12月から順次発売されている901iシリーズと共通にした。

 カメラについては,各機種とも100万画素程度の撮像素子を搭載する。さらに,メモリ容量も抑えた。例えば,ダウンロード可能なアプリケーション・ソフトウエア「iアプリ」のメモリ容量は,901iシリーズでは最大500Kバイトとしているのに対して,700iシリーズでは最大230Kバイトと小さくしている。非接触ICカード機能である「FeliCa」についても,「コストや形状から,まだ少し早いかと考えている」(永田氏)。700iシリーズに搭載するタイミングについては,技術と市場の面で考えていきたいとした。

今回発表したのは「F700i」「N700i」「P700i」「SH700i」の4機種
今回発表したのは「F700i」「N700i」「P700i」「SH700i」の4機種
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平均容積は97cc,質量は114gと901iよりも小さくした
平均容積は97cc,質量は114gと901iよりも小さくした
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