デモに利用したHD DVDプレーヤ
デモに利用したHD DVDプレーヤ
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 東芝は「2005 International CES」において,HD DVDプレーヤを使った再生専用HD DVD媒体の対話型サービスに関するデモを初めて見せた。対話型サービスなどに関する仕様はHD DVD-Video規格に含まれる。同仕様は,DVD Forumの中でVideoアプリケーションについて議論する作業部会である「WG1」の傘下にAdhoc Groupなどを設けて策定作業を進めている。作業は大詰めを迎えており,2005年初旬にはDVD Forumの幹事会で同仕様を含むHD DVD-Video規格の承認を受けたい考えである。

 今回東芝が見せたデモは大きく分けて3つある。1つは,H.264/MPEG-4 AVCの映像ストリームを背景で再生しながらメニューやチャプタ・リストなどのグラフィックスを重ねたり,別の映像ストリームも同時に復号化して背景の映像に合成したりするもの。もう1つは,ネットワークに接続して追加データなどをダウンロードするものである。購入したデータはプレーヤ内のフラッシュEEPROMに格納することを想定する。最後はゲームで,デモではシューティング・ゲームを楽しめるようになっていた。

高さ12.7mmのノート・パソコン用の薄型再生装置も出展


 このほか東芝は,同社と韓国Samsung Electronics Co., Ltd.の事業統合会社である東芝サムスン ストレージ・テクノロジー(TSST)が開発中のノート・パソコン用の薄型再生装置も出展した。装置の高さは12.7mm。HD DVD媒体のほか,DVDおよびCDの再生にも対応させる予定。今回展示した装置はモックアップで動作しない。光ヘッドの光学的な設計は終えており,これから動作検証に入るという。装置と同時に出展した光ヘッドには実際に半導体レーザ素子や対物レンズなどの光学部品が組み込まれていた。光ヘッドの大きさは現行のDVD用とほとんど同じという。

H.264映像の上にチャプター表示を重ね合わせる
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別の映像ストリームを合成する
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ダウンロード・コンテンツの購入画面
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シューティング・ゲームの画面
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TSSTのノート・パソコン用HD DVD再生装置
TSSTのノート・パソコン用HD DVD再生装置
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