UTStarcom社が開発した無線LAN携帯電話機「F1000」
UTStarcom社が開発した無線LAN携帯電話機「F1000」
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 米UTStarcom, Inc.は,通信方式に2.4GHz帯のIEEE 802.11bを使用する個人向けの携帯電話機「F1000」を2005年第1四半期に量産出荷すると発表した(発表資料1)。北米で無線IP電話の公衆サービスを展開する米Vonage Holdings Corp.に同端末を出荷する(発表資料2)。Vonage社は2005年春~夏をメドに,一般消費者向けに同端末の提供を始める予定としている。

 F1000はストレート型の携帯電話機。容量1500mAhのLiイオン2次電池を内蔵する。連続通話時間は3時間,連続待ち受け時間は48時間~80時間。電源電圧は+3.6V。外形寸法は幅45×高さ110×厚さ22mm,重さは111g。

 同端末はGSMやCDMA,PHSなどの通信機能を備えておらず,無線LANによるVoIP(voice over IP)のシングル・モード機である。UTStarcom社は2004年11月~12月に米国サンノゼで開催された「Wi-Fi Planet Conference & Expo Fall 2004」において,外観がF1000とほぼ同等の,無線LANとPHSのデュアル・モード機を参考出展していた(Tech-On!関連記事)。F1000は公衆PHSサービスが提供されていない北米向けの製品であることから,PHS関連の回路を省き,その分を内蔵電池容量の増大に充てたものとみられる。