ソニーモバイルコミュニケーションズとZMPが試作したドローン
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 今話題のドローンは、“未来社会”を感じさせてくれる機器だ。自律飛行技術を移動体通信の無線ネットワークと組み合わせることで、例えば宅配ビジネスが大きく変わる可能性がある。スーパーへのちょっとした買い物も、ドローンで済ませるようになるかもしれない。空を見上げると、多数のドローンが決められたルートを列を成して飛行している様子が日常になることもあり得る。“ドローン社会”の到来に合わせて家屋の設計も変わっていくだろう。ドローンが着陸しやすいように屋根やベランダにヘリポートならぬ「ドローンポート」が作られるようになるかもしれない。

 このSFのような世界の実現に動きだした事業者は少なくない。オーストラリアの大学向け教科書のレンタル事業者Zookal.com社はドローンを用いた教科書の配送サービスを開始する計画を2013年10月に発表している。米Amazon.com社も「Prime Air」という、注文から30分以内で商品を宅配するサービス構想を公表。現在は米政府の承認待ちだ。米Google社もドローンをさまざまに活用する計画「Project Wing」を立ち上げた。

 日本では離島や山間部への宅配サービスの実証実験が始まっている。ソニーモバイルコミュニケーションズはZMPと共同で2015年8月に産業用ドローンの事業会社「エアロセンス」を設立する。