民間旅客機として、2次電池に初めてリチウム(Li)イオン2次電池(LIB)を採用したBoeing787型機。しかし、発煙や焼損などのトラブルが相次ぎ、一時は運行停止に陥った。事故調査の結果、2次電池を構成する8つのセルのうち1つが内部短絡によって発熱し、それが引き金となり全てのセルが熱暴走したことが分かってきた。

 2014年9月、国土交通省の運輸安全委員会が、四国上空で発生した2次電池事故に関する調査結果を発表した1)。調査報告書を基に事故の状況をみてみよう。