デジタルカメラは暗黒時代を乗り越える可能性を残す。スマートフォンが引き起こすカメラに対するニーズの多様化/細分化に対応できれば消費者は帰ってくるからだ。さらに、自動車や医療など、民生以外でもカメラ技術/技術者が輝けるときが訪れている。

写真を撮る機会は日に日に増加

写真を撮影できる機器の台数は、2009年の13億台から2015年には約24億台に急増する。この成長はスマートフォンによるところが大きいが、写真を撮り、触れる機会が増えることは、デジタルカメラにとっても好機となる。(データ:GfK社)

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新しい価値を提供するカメラの登場

カメラメーカー各社は今、これまでとは異なる競争軸でのカメラ開発を始めている。新しい使い方や独自技術による圧倒的な撮影性能、メーカーの殻に閉じこもらない開発などが動き出した。

カメラ部と液晶部を切り離したカシオ計算機の「EX\-FR10」
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暗闇での撮影を可能にしたソニーの「α 7S」
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開発環境を解放するオリンパスイメージングの「Open Platform Camera」
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カメラで撮影するだけで様々な情報の取得を目指すニコンのThe Future Laboratory社との共同研究
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