PrecisionCoreの構造(写真:セイコーエプソン)
PrecisionCoreの構造(写真:セイコーエプソン)
[画像のクリックで拡大表示]

 2013年度の売上高1兆36億円、営業利益849億円と好調のセイコーエプソンが主力のインクジェット方式のプリンターで、まだ十分に開拓できていないオフィスの複合機市場の獲得に乗り出した。

 インクジェット方式は、これまでオフィス向け複合機で主流のレーザー方式と比較して書類の印刷に弱いという欠点があった(表1)。理由は大きく2つある。1つは解像度。特にエプソンが採用するピエゾ方式の場合、一度に噴出するインク量を確保するためにピエゾ素子部の面積を大きくしなければならず、解像度を向上できないという課題があった。