ブロー成形は中空品、射出成形品は中実品を造る、まったく別の技術である。ドイツRoechling Automotive社は両者を組み合わせた技術を開発した。ブロー成形でダクトを造り、それを取り付けるブラケット類をほぼ同時に射出成形で造る。日本メーカーへの展開はスターライト工業が担当する。

 ドイツRoechling社は、樹脂製の「ターボダクト」の生産を始めた(図1)。ディーゼルエンジンの後ろ側にあるターボチャージャーで圧縮した空気を前の吸気マニホールドに送り込むダクトである(図2)。従来のAl(アルミニウム合金)製では約1000gあった質量を720gにできた。

図1 ドイツRoechling社の「ターボダクト」
従来のAl(アルミニウム合金)製では約1000gあった質量を720gにできた。
[画像のクリックで拡大表示]
図2 「ゴルフ」のディーゼルエンジン
カバーに隠れているが、ヘッドの右に少し見えているのがターボダクトだ。
[画像のクリックで拡大表示]