発明されてから長い歴史にわたって改良が続けられてきた内燃機関。その技術は成熟するどころか、ここに来て進化が加速している。100年以上かかって40%近くに達したガソリンエンジンの最高熱効率は、向こう10年で50%近くに達する勢いだ。非常に薄い混合気を高い圧縮比で燃やすHCCI(予混合圧縮着火)エンジンや、過給ダウンサイジング、排熱回収などの開発が進むほか、その先には効率60%を狙う新構造・新原理のエンジンが登場する可能性がある。燃焼の改善と、損失の低減が進む最新エンジンの動向を詳解する。

写真提供:トヨタ自動車 早稲田大学