使用上の留意事項

 作業者は、ティーチング・ペンダントを持ちながら安全区域から危険区域に入ります。その際、ケーブルの引っ掛かりや落下によるひび割れの恐れがありますので、取り扱いに注意します。

 さらに、ティーチング・ペンダントを用いたシステムに対する留意事項として、危険区域内に作業者がいるときに、外部(安全区域)にある別のスイッチなどで機械を操作できないようにする必要があります。それには、例えば運転モードを切り替えるためのスイッチを鍵付きタイプにしておき、手動運転モードに切り替えた場合は危険区域内に入る作業者が鍵を携行することで、外部から運転モードを変更できないようにするなどの運用が考えられます。

イネーブルスイッチの今後

 近年、RFID技術を応用して人にタグを付けることで、危険区域内で人を検知する技術の開発が進んでいます。しかし、そうした技術では人数や場所は検知できますが、人が危険な状態かどうかまでは分かりません。とっさに機械を停止させる必要がある用途では、今後もイネーブルスイッチが利用されるでしょう。

 次回は、ライトカーテンやレーザスキャナについて解説します。