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高速化が進む装置内インタフェース(1) アナログ的な知識が必要不可避に

高田 芳文=日立製作所 エンタープライズサーバ事業部
2009/04/01 00:00
出典:日経エレクトロニクス、2008年2月11日号 、pp.112-114 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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数Gビット/秒あるいは10Gビット/秒を超える装置内の高速インタフェース技術。サーバー機やルータのみならず,今後はAV機器などでも使われるとみられる。本連載では装置内で高速伝送を用いる際に踏まえておくべき要点や評価方法を解説する。第1回の今回は,高速伝送技術の概要を紹介する。(日経エレクトロニクスによる要約)

 ここ10数年で急激に進展したICT(information and communication technology,情報通信技術)革命の原動力は,情報・通信機器の性能向上にある。これは,情報・通信機器を含むあらゆる電子機器の基盤となる半導体デバイスが,いわゆる「ムーアの法則」と呼ばれる性能向上カーブによって支えられてきたことによる。その結果,同様の指数関数的な性能向上トレンドが,世の中の情報通信にまつわるさまざまな指標に強く表れている。1年におよそ2倍のペースで高まる携帯電話の通信速度の推移や,1.5~3倍で増加するインターネットのトラフィック量などが好例だ(図1)。この指数関数的な性能向上トレンドは現在も継続中である。

図1 高速化する通信速度,増大するトラフィック量
携帯電話の通信速度は,年におよそ2倍のピッチで向上し続けている(a)。インターネットでは,主要IX(internet exchange)のトラフィック量が年に1.5~3倍のピッチで増加している(b)。
[画像のクリックで拡大表示]

 情報通信技術におけるこうした量的な性能向上の流れは,デジタル化された情報を「処理する」(例えばCPU,コンピュータ),「伝える」(例えば通信回線,ルータ/スイッチ),「記録する」(例えばメモリ媒体,ストレージ機器),「情報の入出力」(例えば携帯電話機,家電)という基本的な働きのそれぞれが,お互いに関係し合うことで指数関数的な性能向上を実現している。本連載では,これらの基本的な機能要素の中で情報を伝える技術の一つである装置内インタフェース技術に焦点を当て,情報通信の性能向上を支えるために用いる数Gビット/秒や10Gビット/秒といった高速伝送路のトレンドや,設計時における注意点および評価方法を解説する。

 インタフェースの高速化が指数関数的に進むことよって,これまでに何が問題になってきたのか,今後のさらなる高速化に向けて何を考えていかなくてはならないのかという課題を,筆者が実際に高速伝送系設計で体験したことに基づいて紹介する。高速化の進展により生じた新しい課題や,今後注目していかなくてはならない問題に関して,できる限り物理現象に注目し,各種のインタフェース規格固有の問題にはこだわらない一般化した共通問題として解説する。

 今回取り扱う高速伝送技術の中心は今のところサーバー機やルータなどであり,本連載の内容はサーバー機やルータなどの設計に用いてきたものになる。ただし,高速伝送技術は今後,民生機器など広範囲の機器で使われるようになると考えている。そのため,本連載で解説する技術の適用範囲は民生機器にも広げられるであろう。

 なお,高速伝送路設計の課題の解決方法に関しては本寄稿の主題ではない。紹介する課題を基に,実際に設計を行う方々が,さまざまな装置設計の境界条件の中で最適な答えをそれぞれ見つけていただくことを期待する。

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