富士通セミコンダクターとパナソニックのシステムLSI事業を統合し、日本政策投資銀行も出資して2015年3月に事業を開始した「ソシオネクスト」。システムLSIとそれを中心とするソリューションの設計開発を手掛けるファブレス半導体メーカーだ。画像処理や光ネットワークなどの技術を核に「富士通とパナソニックが培ってきた技術力や知的財産、顧客基盤などの経営資源を集結する」(ソシオネクスト)という。代表取締役会長兼CEOとして同社の舵取りを担うのは、京セラ社長などを務めてきた著名経営者、西口泰夫氏である。
日本において、システムLSIメーカーの成功例はなきに等しい。米Qualcomm社や台湾MediaTek社などの海外勢に比肩するファブレス企業も存在しない。前途多難が予想される新会社を、どのように成功に導くか。同氏に聞いた。
(聞き手は今井 拓司、大久保 聡、小島 郁太郎、大下 淳一)