半導体技術の国際学会「2005 IEEE International Electron Devices Meeting(IEDM 2005)」が2005年12月5日~7日に米国ワシントンD.C.で開催される。65nm世代のCMOS技術や4Gビットのフラッシュ・メモリ,UWBといった高速通信向けのRF技術など,各社が現在量産に力を注ぐデバイス技術の多くは,実用化前にIEDMで注目を集めてきた。今回のIEDMでも,数年後の半導体技術を占う多くの発表が予定されている。

 例えば,論理LSIに向けた微細CMOSでは,2007年登場予定の45nm世代に向けた高速化技術や低消費電力化技術,既に量産が始まっている65nm世代のLSIの電気特性を向上させる技術の発表が相次ぐ。メモリ分野では,現行のフラッシュ・メモリやDRAMの次世代を担う新方式のメモリの成果発表がにぎわいを見せる。RF技術ではGaAs技術のトランジスタやSiGeバイポーラ・トランジスタに迫る高周波特性を備えた65nm世代のCMOSデバイスの発表がある。

 VHF帯向けフィルタをオンチップで実現したMEMS技術や,画素ピッチが1.7μmと極めて小さいCMOSセンサ,アクチュエータを駆動する有機半導体技術も注目を集めそうだ。以下ではIEDM 2005で話題になりそうな発表の概要をカテゴリごとに解説する。