日本や欧州でUWBを利用可能にするための必須技術として,DAA(detect and avoid)と呼ぶ干渉回避技術が急速に重要さを増してきた。

 2005年5月に実用化には程遠いマスクの勧告案を出したITU-Rが,10月会合では「DAAの採用を前提に条件を緩和する」(あるUWB関係者)という期待が出ている。既に日本では同年8月,放送や第4世代移動体通信システム(4G)などを保護するために,DAAを事実上UWBに義務付ける内容の規制緩和案を総務省が提案した。「DAAがあれば,3.4GHz~4.8GHzでは米国並みの出力でUWBを使えるが,DAAなしでは−70dBm/MHzまで出力を下げなければならない」というのである。