2005年9月14日~16日に開催された「第7回自動認識総合展」では,家電量販店大手であるヨドバシカメラの話がUHF帯無線タグの関係者の間で飛び交った。ヨドバシカメラは約1週間前の同月6日に「2006年5月末にUHF帯無線タグを納入商品の検品などに導入する」(同社)ことを明らかにしたのである。
タグ内に電池などを持たないパッシブ型のUHF帯無線タグは,Wal-Mart社や米国防総省などでの導入が着々と進む一方で,日本ではつい1年前まで専用の周波数帯が利用できるかどうかさえ,見通しが立っていなかった。ところが今回のヨドバシカメラの発表で,無線タグの開発者だけでなく,家電メーカーや国内の流通事業者にとって「あくまで海外市場の話だったことが,いきなり自分たちの問題になった」(無線タグ・メーカーの販売担当者)のである。