2.5インチ型ハード・ディスク装置(HDD)が,変化点を迎えている。2006年には,機器の性能向上に直結する高速品を,従来品に近い価格で入手できるようになる。これまで長らく主流の座にあった回転速度4200rpmでATAインタフェースの品種から,回転速度5400rpmでSerial ATAインタフェースの品種への移行が進みそうだ。背景にあるのは,2.5インチ型HDD市場に新規参入メーカーが増えたこと。HDDメーカー間の競争が活発になった結果,5400rpm品やSerial ATAインタフェース品の品ぞろえが豊富になり,価格低下が加速している。

 2.5インチ型HDDの用途も変わる。現時点で出荷台数の9割を占めるノート・パソコンに加えて,今後はHDDレコーダなどのデジタル家電やゲーム機などへ採用が広がるとみられる。 (河合 基伸)