古池 進氏
松下電器産業 代表取締役 専務

--「10年~15年先,エレクトロニクス・メーカーは製造業であり続けますか。

 松下のDNAからいっても,将来も製造業であり続けるでしょう。デバイスからサービスまでのバリュー・チェーン(付加価値の連鎖)の中で,ビジネスを展開していると思います。それは広い意味での製造業で,モノづくりさえ手掛けていればいいわけではありません。実は日本の製造業は,単にモノを作っていたわけではなく,顧客視点に基づくビジネス・モデルを既に取り入れていました。例えば「ナショナルショップ」は,いわば囲い込みのサービスです。音楽配信などを例に,メーカーがサービスを手掛ける大切さを指摘する声もありますが,従来からサービスを手掛けていたんですよ。