マイクロプロセサの処理性能の向上と消費電力の低減——。背反するこの2つの両立を目指し,米Intel Corp.がついに抜本的な対策に乗りだした。

 Intel社は,2005年8月23日~25日に米国サンフランシスコで開催した開発者向け会議「Intel Developer Forum Fall 2005(IDF Fall 2005)」において,同社の86系マイクロプロセサに新規のマイクロアーキテクチャを導入する方針を明らかにした。サーバ機やデスクトップ機に搭載する高性能マイクロプロセサに向けたマイクロアーキテクチャ「NetBurst」と,ノート機を想定し消費電力の低減を主眼に置いたマイクロアーキテクチャ「Banias」を融合したものとなる。

 Intel社は新アーキテクチャを採用したマイクロプロセサを2006年後半から投入する。新アーキテクチャに基づくマイクロプロセサによって,パソコンやサーバ機の消費電力を大幅に下げられると同社は主張する。「平均消費電力がノート・パソコンでは5W,デスクトップ・パソコンでは65W,そしてサーバ機では80Wになるだろう」(同社CEOのPaul S. Otellini氏)。