有機ELパネルをキッカケに有機トランジスタへと広まった,有機材料をエレクトロニクス技術に応用する動きが,ついにメモリに広がる。ベンチャー企業の米ZettaCore,Inc.が,かねて研究開発に取り組んできた,有機分子(ポルフィリン)を記憶素子に用いた新概念のメモリ「ZettaRAM」を2007年~2008年にも実用化する方針を明らかにした。

 既にZettaCore社はメモリ容量が1Mビットのテスト・チップを試作している。有機材料を利用したメモリの研究開発にはドイツInfineon Technologies AGや米Intel Corp.なども取り組んでいるが,実用化でZettaCore社が先陣を切る公算が高い。