今回は,オシロスコープ市場の大半を占めるリアルタイム・オシロスコープを取り上げる。リアルタイム・オシロスコープ市場において金額ベースでも台数ベースでも大きな割合を占めるのが,測定できる周波数帯域が数百MHz~2GHzのミドルレンジ品である。このジャンルの製品で動きが起きている。従来500MHzが主流だったのが,最近は1GHz品の引き合いが増えだした。2005年になって米Agilent Technologies,Inc.や岩通計測,横河電機などが続々と新製品を市場に投入している。

 新製品の多くは解析機能の豊富さをうたう。また,解析機能の強化に伴いメモリ長を大きくする傾向がある。本記事では,測定帯域が1GHzの品種を中心に各社の測定器の性能を比較する。 (伊藤 大貴)