ホログラフィの発明から58年,ホログラフィック記録の原理の提唱から42年——。200Gバイト~1Tバイトの光ディスクを目指す技術の有力候補として,ホログラフィック記録がかつてないほどに注目を集めている。2005年7月開催の光ストレージ関連技術の国際学会「ISOM/ODS ’05」では,ホログラフィック記録の実用化に向けて,2つの大きな進展があった。

 1つは,ホログラフィック記録により高い記録密度を達成できることが実証されたこと。研究開発で先行する企業が,相次いで記録再生実験の結果を報告した。米InPhase Technologies,Inc.は12cmディスク換算で140Gバイト相当の面記録密度で記録再生した成果を披露。オプトウエアやソニーもそれぞれ100Gバイト,80Gバイト相当の記録密度を実証し,聴衆をうならせた。