「燃料電池を内蔵した携帯電話機の試作品の評価を2005年度内に完了し,実用化の課題を洗い出したい」(KDDI 技術開発本部 開発推進部 課長補佐の入内嶋洋一氏)--。

 KDDIは,2005年7月13日~15日に開催された「ワイヤレスジャパン2005」において,実際に動作可能な外付け型のダイレクト・メタノール型燃料電池(DMFC)と,DMFCを内蔵した携帯電話機のモックアップをそれぞれ2種類ずつ出品した。いずれの機種も携帯電話機に内蔵した2次電池を充電するために燃料電池を用いる。同社は,2004年7月に東芝と日立製作所のそれぞれとDMFCを共同開発することを発表し,同年10月に開催された「CEATEC JAPAN 2004」では外付け型燃料電池のモックアップを初めて展示した。あれからわずか9カ月しか経っていないが,今度は実際に動作する外付け型の燃料電池と,燃料電池を内蔵した携帯電話機のモックアップを試作し,公開した。