クルマにLiイオン2次電池が本格的に搭載される日が,いよいよやって来る。今のところ大手自動車メーカーは「2010年までにLiイオン2次電池を搭載したクルマを発売できれば…」と表向きは発言しているが,どうやら計画を前倒しで進めているもようだ。

 Liイオン2次電池の採用が見込まれるのはハイブリッド車である。発売時期は2006年~2008年になるもよう。ここにきて,より具体的な予想をする業界関係者も現れている。「まず日産自動車が早ければ2006年末ころ,そしてトヨタ自動車とホンダが2008年中の採用をそれぞれ目指し,水面下で活発に動いている。搭載車種を決めたと言うメーカーもある」--。

 もちろん自動車メーカーにとって今後の商品計画は秘中の秘であるため,「一切,明かすことはできない」(日産自動車)。具体的な内容が明らかになるのは,新車が発表される日まで待たなければならないだろう。ただし,現行のハイブリッド車で使われているNi水素2次電池に代わって,Liイオン2次電池が採用されるであろうことは,ハイブリッド車が登場した当初から時間の問題だったと言ってよい。それは,これまでの電池の歴史を振り返れば明らかだ。