「システムでの出力を20%高めながら,燃費を5%向上させた」--。ホンダは,2005年秋に全面改良する「シビック ハイブリッド」のハイブリッド・システムを公開した。パワー・トレーンには,バルブ動作を3段階で可変できる排気量1.3lのエンジンに,従来型に比べて最大出力を50%高めて15kWとしたモータを組み合わせた。電池モジュールを含む制御ユニットは,Ni水素2次電池とモータ駆動用インバータ,DC-DCコンバータなどを一体化し,従来と同様に後部座席の背後に設置した。

 現在,ハイブリッド車の需要が急速に拡大している。ホンダではシビック ハイブリッドに加えて「インサイト」と「アコード ハイブリッド」を合わせたハイブリッド車全体の累計販売台数が2005年4月時点で既に10万台を超えたという。こうしたハイブリッド車の急拡大により,部品メーカー間の受注競争が激しさを増している。例えば,駆動モータ用インバータで用いるパワー半導体IGBTにはこれまで三菱電機製を用いてきたが,今回は「他社製品を初採用した」(ホンダ)という。