郡山 龍氏
アプリックス 代表取締役会長 兼 社長
兼 研究開発本部長

--機器メーカーには,組み込みソフトウエア開発で大きな負担がのしかかっています。この問題を解決するためには何が必要なのでしょうか。

 ソフトウエアの開発負担の問題が顕著になっている携帯電話機には,何十個ものソフトウエア部品が組み込まれています。機器メーカーの負担となっているのは,それらの部品を組み込んで結合する作業です。ソフトウエア部品のライセンス料やロイヤルティーとして支払っている金額の10倍,場合によっては40倍くらいのコストを,結合する作業に費やしているんです。

 例えば「文字を書く」という機能はいろいろなソフトウエア部品が使います。でも,各部品が異なるAPIを要求するので,機器メーカーは似て非なるAPIをたくさん用意しなければならなかった。工数の面でも品質の面でも問題が増えるだけの作業です。製品に付加価値を与えているのはソフトウエア部品そのもののはずなのに,どうでもいいところにお金と時間をかけなければならない状況にある。