東芝は,マルチコア・アーキテクチャを採る次世代マイクロプロセサ「Cell」に向けたソフトウエア実行環境を開発した。マルチメディア処理の流れをXML形式によって記述可能にするなど,複数のCPUコアの構成を詳細に意識しなくともプログラムを組める環境を構築することで,「マルチコアはプログラミングが難しい」という既成概念の打破を目指した。従来,ハードウエアで実現していた機能の多くをソフトウエアに置き換えられるため,機器の開発効率の向上が期待できる。このほかデジタル家電での使用を想定してリアルタイム性を確保する仕組みを設けたり,複数のOSを同時に動作させることで過去のソフトウエア資産を継承したりできるようにした。同プラットフォームの開発に関わった技術者が,その機能構成や評価結果を解説する。(進藤 智則=本誌)

前田 誠司
東芝 研究開発センター
コンピュータ・ネットワークラボラトリー研究主務
加藤 宣弘
東芝 デジタルメディアネットワーク社
コアテクノロジーセンター
エンベディッドシステムプラットホーム開発部 第一担当 主査
島田 智文
東芝 デジタルメディアネットワーク社
コアテクノロジーセンター
エンベディッドシステムプラットホーム開発部 部長
粟津 浩一
東芝 セミコンダクター社
ブロードバンドシステムLSI事業推進部
ブロードバンドシステムLSI開発センター
ブロードバンドシステムLSI開発 第三担当 部長
田胡 治之
東芝 セミコンダクター社
ブロードバンドシステムLSI事業推進部
ブロードバンドシステムLSI開発センター
ブロードバンドシステムLSI開発 第二担当 部長