SID 2005では,既に薄型テレビ市場で着々と規模を拡大している液晶パネルに関しても,新たな技術の発表がめじろ押しだった。コントラスト比,消費電力,動画視認性,階調特性などの性能向上に向けたさまざまなアプローチが示されたのである。「画質に定評を持つSEDパネルの登場が間近に迫ってきたことによって,開発競争のハードルが確実に高まっている」(ある液晶パネル・メーカーの技術者)。液晶パネルが得意とする色再現範囲の向上や,周辺部品の集積化についても,その特徴を追求する技術が相次いだ。
このほかには,40インチ型有機ELパネルや,曲がるディスプレイといった次世代技術にも注目が集まった。