まるで,かわいい赤ん坊が目の前にいるかのよう。最初は手を動かすことしかできなかったQRIOが,説明員から手取り足取り動作を学ぶうちに「ボールを転がす」「ベルを鳴らす」といった遊びを覚えだす。赤ん坊を教え育てる楽しみを体感できる,新たなエンターテインメント・ロボットの可能性が見えた。

 ソニー・インテリジェンス・ダイナミクス研究所(SIDL)は,2足歩行ロボット「QRIO」向けの動作学習アルゴリズム「MINDY」の動作デモを公開した。ダンスや太極拳といった今までのQRIOの動作はあらかじめプログラムされたもの。実行できる動作が限られるためユーザーに飽きられやすい。「ユーザーにとって意外な動作を創発できる手段はないか,と考えた」(SIDL リサーチャーの佐部浩太郎氏)結果,生まれたのがMINDYである。