「シャカッシャカッシャカッ--」。
 軽快な音を立て,流れるようにカラー画像を印刷するプリンターが愛知万博(愛・地球博)に出展された。ブラザー工業のインクジェット機である。A6判の印刷速度は,解像度が600×600dpiのとき150枚/分と,現在オフィスなどで広く使われているカラー・レーザ機の2倍以上。その秘密は印刷用紙の幅いっぱいにノズルを並べた,新規開発のライン型ヘッドにある。同社は,このヘッドのサンプル出荷を2005年秋に開始するほか,自社製品にも搭載する。「2年~3年中に安いものでは30万円程度の機種に載せたい。将来の狙いはカラー・レーザ機の置き換えだ」(同社 インフォメーション・アンド・ドキュメント カンパニー プリンティング研究部 研究第1グループ 室長の坂井田惇夫氏)。