米国で人気沸騰中の大画面の背面投射型(リアプロ)テレビ,手のひらに載るほどに小さくなったフロント・プロジェクタ,そして米国ハリウッドの映画会社も注力し始めたデジタル・シネマ…。最近のディスプレイ業界をにぎわすこれらの製品や,その応用市場に欠かすことのできない要素技術。それが「DLP(digital light processing)」である。
DLPは,微小なミラーによる光の反射を利用した光学技術だ。要素技術を開発したのは米Texas Instruments Inc.(TI社)だが,現在,DLPを採用する企業は多岐にわたっている。DLP搭載リアプロ・テレビの機種数はこれまでに50以上に達し,フロント・プロジェクタでは全体の40%の機種がDLPを採用する。いずれもDLPの採用機種はさらに増える勢いだ。