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HOME日経ものづくり2005年1月号 > アジアの中のニッポン

日経ものづくり2005年1月号

アジアの中のニッポン

  • 杉木 あさみ=Tech-On!
  • 2005/01/20 19:46
  • 1/1ページ

特集
アジアの中のニッポン


市場のさらなる拡大,価格競争の激化,製品ライフサイクルの短縮!)!)。これらの環境変化に柔軟に対応するには,アジア拠点との連携は不可欠。しかし,単に生産機能だけをアジア拠点に移管するのでは事足りない。各アジア拠点を“自立”させ,日本拠点も含めて柔軟に役割を分担する。この自立が,実は一筋縄ではいかないのだが,達成すれば,日本を含むアジアでの新しい協調が見えてくる。(中山 力,木村知史)

Part1 総論
自立に向けて加速するアジアの拠点
親子関係からパートナーへと変化

拡大する市場を見込んで,あるいは全世界の輸出拠点として,日本の製造業がアジア各国へ進出する勢いは依然衰えをみせない。ここ数年でも,アジアに拠点を新規に構える,あるいはアジアの拠点を強化する,といった話題は後を絶たない。

 例えば2004年8月,トヨタ自動車は世界戦略車「IMV(Innovative International Multi-purpose Vehicle)」第1弾の生産をタイで開始した。IMVは日本で生産実績がない機種,いわゆる「親モデル」が存在しない新型車だ。現在はタイに続いてインドネシアでも生産を開始した。

Part2 だから自立
拠点の役割は突然変化する
高い自立度が柔軟な対応力の源泉

 「世界戦略車」というキーワードをよく耳にするようになった。その先鞭をつけたのが,トヨタ自動車が2004年8月以降に相次いで生産を開始した「IMVプロジェクト」による新型車である。

Part3 自立のために (1)効果的な支援
マザー工場だけに頼らない 技術を伝える専門部隊

 アジアの拠点が自立するためには,「技術をいかに早く移転し,定着させるかが大切」(小糸製作所社長の大嶽隆司氏)。海外拠点だからといって,国内拠点と異なる品質や性能が許されることはない。十分な技術力を持ってはじめて,拠点として自立した機能を発揮できる。

Part3 自立のために (2)人とインフラづくり
あえて失敗を経験させても受け手となる人材を育成

 タイのバンコク市から南へクルマで約2時間,シラチャ市郊外のPinthong工業団地にO-Cast Thai社はある。同社は,船舶や印刷機など向けの大物部品を主に製造する大田鋳造所(本社広島市)が初めて設立した海外の拠点だ。2004年7月に開業したばかりの会社である。

 当初は中型および小型部品を日本へ納入することを主な目的としていたが,既に,タイの日系工作機械メーカーから鋳物部品の加工を受注するなど,現地での受注活動も成果を見せ始めた。そのO-Cast Thaiも開業当初は人材の確保に苦労した。

Part3 自立のために (3)一貫プロセスの実現
開発から販売まで各業務のレベルを高める

Part2でも述べたように,アジアの各拠点に自立が求められているのは,それぞれが担当する役割を自由に変えたいから。望ましいのは,各拠点が生産から販売まですべてのプロセスを持ち,しかも個々のプロセスのレベルが高いこと。

 アジアの各拠点には生産プロセスの移管を主に進めてきたという時代背景から,生産のプロセスが他のプロセスに比べて強いという傾向がある。しかし,企業が置かれているさまざまな事情から,開発,調達,販売といったプロセスの強化が進んでいる。アジアの各拠点はまさに今,各プロセスのバランスが取れた自立した姿にまい進している真っ只中にいる。