基礎、最新活用、個別相談を網羅

「講師の方はめっきのことなら何でも知っていることが講演でよく分かった。セミナー後に会社で困っていることを相談したところ、具体的なアドバイスをいただけた」(ある受講者)。

 めっきの基礎から最新活用法までの「フルコース」を1日で提供する本セミナー。セミナー終了後、講師の前に相談や質問をする受講者たちの長い列ができた。その数、およそ20人。講師を務めたのは、電子部品や半導体への接合めっきを得意とする清川メッキ工業の代表取締役社長、清川肇氏だ。

 同氏は、業界の第一線で活躍してきた技術者である。富士通で半導体の設計に携わった後、家業のめっき会社を継ぎ、顧客から日々寄せられる「無理難題」に向き合ってきた。時折、企業や大学からの依頼で、めっきの基礎を教える授業も担当している。基礎から最新活用法までを熟知した人物なのだ。

 ある電子部品メーカーの女性設計者はセミナー後、こんな相談を持ちかけていた。中国の会社にめっき処理を依頼したが、ピンホールの不良が多発して困っているというものだ。 清川氏は、外注先を選ぶときは、前処理工程を重点的にチェックするとよいなどと助言した。