開発・生産の合理化を目的としたマツダの「モノ造り革新」が加速している。2012年11月に発売した新型「アテンザ」では、その成果を生かして製品競争力を大幅に高めた(図1)。開発の指揮を執った同社プログラム開発推進本部主査の梶山浩氏は、操舵性や快適性などの特徴を際立たせる“味付け”に専念できたことが従来の開発体制との違いだと語る。

流用設計ではない

 モノ造り革新では、2015年までに発売する8車種をまとめて企画し(一括企画)、全ての車種で使用する共通基盤モジュール(コモンアーキテクチャー)を確立した上で個別の車種を設計する。新型アテンザは、一括企画の製品としては、2012年2月に発売した「CX-5」に続く第2弾という位置付けになる。
〔以下、日経ものづくり2013年1月号に掲載〕

図1●新型「アテンザ」
図1●新型「アテンザ」
2015年までに発売する予定の8車種をまとめて企画した「一括企画」の成果の第2弾になる。