熱アシスト記録で1.5Tビット/(インチ)2を実現

 HDDにおける面記録密度向上の切り札として長い間、研究開発が進められてきた「熱アシスト記録」の実用化がついに現実味を帯びてきた。現行技術の限界が2014年ごろに迫っている上、現行技術と同程度の製造コストで熱アシスト記録を実現するめどが付きつつあるからである。

 TDKは2012年10月、熱アシスト記録用の磁気ヘッドを用いて、「業界最高」(TDK)の1.5Tビット/(インチ)2の面記録密度を実現したことを公表した。スピン・スタンドを使って実証した値で、ビット誤り率は10-2と実用水準である。詳細を明かさないが、磁気ヘッドとハードディスク媒体の改善などによって、実現したとする。媒体に関しては昭和電工の協力を得た。

『日経エレクトロニクス』2012年10月29日号より一部掲載

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