ガソリン車の燃費改善競争が激化している。25.0km/L(JC08モード、以下同)と、ハイブリッド車に迫る燃費を実現したマツダの小型ガソリン車「デミオ」が登場したのが2011年6月。コストパフォーマンスの高さから大ヒットとなったが、そのデミオよりも燃費が優れる2つのコンパクトカーが相次いで発売されることになった(表)。

 1つは三菱自動車の「ミラージュ」(2012年8月31日発売)だ。デミオや「フィットハイブリッド」より優れた27.2km/Lの燃費を実現しており、これは軽自動車やハイブリッド車を除いたガソリン車の中で最高の燃費となる。もう1つは同年9月に日産自動車が発売する新型「ノート」。コンパクトカーの中では比較的大きな車体でありながら、25.2km/Lまで燃費を改善させた。

 両車は、エンジンの摩擦損失の低減や車体の空力特性の改善、アイドリング・ストップ機構の採用といった総合力で燃費を改善しているが、それぞれ独自の重点技術がある。

〔以下、日経ものづくり2012年9月号に掲載〕

表●ミラージュ、新型ノート、デミオの主なスペック
表●ミラージュ、新型ノート、デミオの主なスペック
新型ノートの項目中「―」の部分は未公表(2012年8月22日現在)。